Monday, 14 March 2016

ラビット・フットを私なりに追及してみました。

今回、入手したラビット・フットの歴史や製造背景などを追及してみました。

手掛かりとなるのは、この資料からです。
WM.KENDRICK'S SONS
Jewelers and Silversmiths, 335 Fourth Ave., Louisville,Ky.

調べてみると、。

1842年に、ケンタッキー州ルイスビル 4thアベニューに宝石ジュエリーや懐中時計の販売として、宝石店"William P. Kendrick"を開店創業致しました。

1873年に、社名を"Wm.Kendrick & Sons Jewelers" に変更して、メインストリート114番地に移転。

1875年に、4thアベニュー336番地に移転。
1877年には、4thアベニュー110番地に再度移転。

1880年には、社名を"Wm.Kendrick's Sons"に再度変更。
1929年には、一時的に閉店いたしますが、1932年に再度オープンいたします。

1966年に Merkly社が買収して"Wm.Kendrick's Sons"が閉店となります。
同時に社名も"Merkly Kendrick Jewelers"と変更されます、、、。


と言う事で、私の調べるかぎり現在まで180年続く歴史ある宝石商でした。

ただし残念ながら、資料からでは住所や社名変更から年代を特定する事が出来ません。


数度の移転により住所が変わり、2番違いの333番地の資料も見つかり、、、です。

次に、実際に有るホールマーク(刻印)より調べてみました。

左耳に打刻された"STERLING JMF Co"の刻印です。
 これは、1914年に作られた同じ社名の刻印です。
"J.M.F. Co."1879~1949年 マサチューセッツ州で、ヴィクトリアン時代(アールヌーボー様式)からペンダントトップやチャーム等のアクセサリーを製造していた会社です。

と言う事で、社名を"Wm.Kendrick's Sons"に変更した1880年以降、1949年までに絞られますが、。

ラビット・フット・チャームは、アール・ヌーボーのアクセサリーと一緒に掲載されていますので
1880~1890年からフランスで始まるアール・ヌーボーから、1920~1930年にアール・デコに変わる時期と推定されます。

そして、私の見解としては、。
フランスより少し遅れて始まるアメリカのアール・ヌーボーの流行と、WM. KENDRICK'S SONSが不況により一時閉店する前の時期、1890年代後半から1920年頃に販売されたと考えられます。

何故、ラッキーチャームが必要で、?
何故、高級な宝石店が販売いたのか?

第一次世界大戦の少し前から終戦の時期だったのでは、無かったのかと思います。

1950年代にファッションとして流行したラビット・フットではなく、そのルーツを追及してみました。

貴重な資料に基づき、リプロダクトしたいと企画中です!

意味の無い流行ではなく、その意味や歴史を分かった上で、。


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